開発ストーリー

「好きな場所に自分だけの特等席を作りたい」

夕日に染まる真っ赤な海、眼下に広がる緑色に輝く草原、満開の桜の下で風に舞う花びら、心を揺さぶる美しいシーンに出会うといつまでも眺めていたくなります。

ここにラグやソファを置いて、自分だけのプライベート空間を作りたい。

それが始まりでした。

アウトドアは気持ちがいい一方で、強い日差し、飛んでくる虫、強すぎる風と不快なこともあります。
これを防げて、外の景色が中からよく見える、持ち運べるリビングのようなものが作れないか?

私は英語が少しできたので、世界中のテントやシェルターを探しました。しかし、そのようなものはどこにもなかったのです。

「ないならば作るしかない。」

幸い、前職がエンジニアだったので、モノづくりや商品開発に抵抗はありませんでした。
コンセプトを形にして、理想のテントが作れる工場を世界中から探しました。

たくさんの工場の中から1つに絞り、サンプルを作りましたが、生地やフレームはしっかりしたものができたものの、メッシュの品質がとても低い。外の景色が見れるように全面メッシュ構造にしましたが、その肝となるメッシュが脆すぎて、納品した直後の新品状態でもメッシュが破れているのです。これではとても売り物にはなりません。

そこからメッシュの材料を変えて作り直して、検証の日々です。
メッシュ以外にも使い勝手を良くするために試行錯誤を繰り返しました。

1stサンプル

1stサンプル

メッシュの品質がとても低く穴が開きやすかった。
日よけとなるサイドカバーと床に敷くグランドシートの構造を検討中。
風に煽られるので、フレーム構造の強化が必要。

2ndサンプル

2ndサンプル

メッシュの材質を変えて制作するも、まだ脆い(傷がつきやすい)。
グランドシートをテントと一体型にしてみるも、使い勝手が悪い(平らに敷くのが大変。着脱できない)。
日よけを作った上で視界を確保するべく、サイドカバーを上半分だけつけてみるが、思った以上に視界が遮られ、自然と一体化できるような良さを味わえなくなるのでこの構造は断念。
天井に補強ポールを追加することで、耐風性が強化された。

3rdサンプル

3rdサンプル

最終版とほぼ同じデザイン。
メッシュの材質を高密度&高重量のものへ変更する。一気にメッシュの品質が改善する。簡単には傷がつかず、それでいて透過性が確保されている、理想的なメッシュが完成する。
サイドカバーは着脱移動式にする。サイドカバーを使って出入り口にタープを作れるようにする。
グランドシートは後付けにして、テント設置の自由度を上げる。

そこから細部の改善をし続けて、気づけば構想から2年が経過していました。

ついに、高い天井、広々とした空間、丈夫な全面メッシュ構造、大きな2つの出入り口、移動できる日よけ兼風よけ、軽い本体、ポップアップ式という特徴を持つ、アウトドアの理想のリビングを即座に実現するポップアップリビングが完成したのです。
品質を売りにしているので、検品体制も整えました。

イメージ1

このテントは完全オリジナル商品ですので、日本の特許庁に意匠権(デザインの権利)を認められました(登録日令和6年2月6日 登録第1763581号)。
この形のテントは他のどのメーカーも真似をすることができません。

完成したポップアップリビングを持って、絶景スポットに設置しました。
中にソファを置いてくつろぐと、不思議なことに何もない状態で見るよりも、景色がよく見えるのです。
大自然をテントのフレームという額縁で切り取ったような感じで、リアルな絵画を見ているような感覚になるのです。

イメージ2

まさにそれは私が求めていた非日常体験でした。
日常を忘れて、ただ美しい景色を見ることだけに没頭できる。
日々のストレスがすーっと消えていくのがわかりました。

私が魂を込めて開発した、ポップアップリビング。
ぜひご体験ください。

河野永治

河野永治

開発者

合同会社ジャパングローバルトレイド
代表社員 河野永治

1983年生まれ。東北大学工学部を卒業後、大手産業用ロボットメーカーで6年半勤務。退職して、フィリピンに半年間英語留学。英語を活かして、海外ブランドの日本代理店として独立。アウトドア商品を販売したのをきっかけにアウトドアにのめり込んでいく。世界中の絶景スポットや山を巡り、自然に圧倒されて、心が洗われる経験を何度もしていく中で、アウトドアによる非日常体験こそがデジタル化社会を生きる現代人の癒しになると確信する。